地域の安全を三方良しの精神で築く
昭栄興業の高品質な再生砕石
神奈川県平塚市に拠点を構え、産業廃棄物の中間処理と再生砕石の製造・販売を手がける昭栄興業株式会社。建設現場や工事現場などで発生する廃棄物を独自の厳しい基準で選別し、再利用可能な資源へと生まれ変わらせてきました。近年はBig Advanceを導入して自社ホームページを開設。温かく風通しの良い社風を魅力に、業界イメージを刷新するためのサイト作りを試み、新たな人材の採用も実現させています。
循環型社会の実現に向け、地域と社員を大切にしながら着実に歩みを進める取り組みについて、代表取締役の尾﨑裕樹氏、営業部の石田達也氏、ホームページ運用などを担当する松村あすか氏にお話を伺いました。
昭栄興業株式会社 代表取締役 尾﨑裕樹 様 / 営業部 石田達也 様 / 松村あすか 様
厳しい目視確認が支える、高品質な再生砕石
─ まず、御社の事業内容と、創業から現在に至るまでの歩みについて教えてください。
尾﨑代表 当社は建設廃材の処理や再生砕石の製造販売を行っています。1962年に祖父が設立し、神奈川県平塚市の大神という地域で砂利や砂の販売を始めました。その後、現在の平塚市南金目の工場へと移転し、1982年に産業廃棄物の処分業許可(中間処理)を取得しています。中間処理とは、廃棄物を最終処分しやすくしたり、再利用できるように作り変えたりする作業のことです。コンクリートやアスファルトの塊などを細かく砕いたり選別したりして、再び使える再生砕石に生まれ変わらせるのです。さらに、1999年には収集運搬の許可も得ています。2019年に前社長である父から3代目として私が引き継ぎ、現在に至ります。
─ 尾﨑代表は当初からこの業界に進む予定だったのでしょうか。
尾﨑代表 元々は学生時代からずっとサッカーをやっていて、その道に進みたいと考えていました。しかし諦めなければならないタイミングが来た時に、父から「すぐには会社に入らせない。どこか外で修行して、世の中を見てこい」と言われました。サッカーしかやってこなかったので、スポーツの世界しか分からず、スポーツインストラクターの仕事を経験して。25歳くらいの時に当社に入社しました。
─ 御社ならではの強みやこだわりはどのような点にありますか。
尾﨑代表 他社に比べて、再生砕石に鉄筋や廃プラスチック、木くずといった不純物が少ないことには自信を持っています。さらに、製品の「色」にもこだわりがあります。赤や黄色、青、緑といった原色のものが混ざらないようにするのはもちろんですが、アスファルトの割合が多くなると再生砕石がどうしても黒っぽくなってしまいます。コンクリート本来の色味(グレーや白っぽい色味)を保つため、色にも気を配っています。
品質を維持するためには、廃棄物を受け入れる際の厳しい目視確認が重要です。実際にお客様からも当社は厳しいとよく言われますが、そこで妥協してしまうと製品に不純物が混ざってしまうので、入り口でのチェックを大切にしています。

重機が稼働する平塚工場(左)と、不純物の少ない高品質な再生砕石(右)
業界の「見えにくさ」を解消。HP発信が生んだ認知と採用
─ Big Advanceでホームページを開設された経緯を教えてください。
尾﨑代表 金融機関からBig Advanceを勧めていただいたことがきっかけでした。この業界の工場は数が多いわけではなく、長年のお付き合いがあるお客様からの依頼がほとんどです。道路工事や解体工事で出た廃材を捨てる場所を探す際も、近い場所へ降ろしたいため神奈川県再生骨材協同組合のホームページなどから探すのが一般的で、自社のホームページを持っていない会社も珍しくありません。当社も元々は持っていなかったのですが、ホームページがあれば多くの方に知ってもらうきっかけになるかなと思いました。
石田氏 そして一番の理由は従業員採用のためです。産業廃棄物の処理工場というと、どうしても高い塀に囲まれていて、中がどういう状況か外からは全く分かりませんし、人が集まりにくい業界だと思います。普段出入りしている業者さんには分かっても、初めて勤めてみようという方にはイメージしにくいです。そうした閉鎖的なイメージの刷新につながるように、「中で働いているのはこういう人たちですよ」「こんな雰囲気でやっていますよ」ということを伝えようと思いました。

HPで社内の雰囲気を伝え、採用につなげたいと語る石田氏
─ ホームページの作成や運用において、特にこだわっているポイントはありますか。
石田氏 トップページの写真にはこだわりました。他の同業者さんのホームページを見ると、工場を上空から撮った写真や、重機、砕石の山といったものが多かったのですが、昭栄興業は「明日へつなぐリサイクル」がキャッチフレーズの会社です。そこで、明るい未来が想像できるような写真にした方がいいのではないかというアドバイスをいただき、松村さんに選んでもらいました。
また、スタッフの紹介記事も掲載しています。見ていただけたら、業界へのイメージが変わったり働きたいと思ってもらいやすいかなと。イメージアップにも繋がっているのではないかと考えています。

明るい未来をイメージする虹の写真がトップのHP。数ある候補の中から採用されたのは、松村氏の夫が山登りの際に撮影したもの。
─ 日々の運用や、開設後の反響はいかがですか。
松村氏 運用の面では、「毎週最終営業日には必ずお知らせを更新する」というルールを決めて取り組んでいます。ホームページ作成の知識がない私でもブログ感覚で毎週更新できていますね。
石田氏 飲食店のホームページなどを見て、更新が3年前で止まっていたりすると少しがっかりするじゃないですか。なので、最低でも週1回はお知らせを書いて更新していくことを重視しています。お客様に有用な情報として、ガラ(コンクリート塊、アスファルト塊など)の受け入れ制限のお知らせを出したり、再生砕石販売の情報発信をしたりしています。また、ホームページを見たと言って再生砕石を購入されたお客様に缶コーヒーをプレゼントするという企画も実施しました。ホームページがなければできなかった取り組みができていると思います。ポイントカードを作るとか、雨の日は割引にしようか、など色々なアイデアも出ていますね。
尾﨑代表 採用活動という当初の目的については、事務員の募集に対して3名の方から応募があり、平塚工場で1名採用することができました。作業員の方はまだ募集を続けているところです。
また、コスト面でも満足しています。神奈川県再生骨材協同組合の方もホームページを作り直そうとして見積もりを取ったらしいのですが、100~150万くらい初期費用がかかると言われたそうで、「組合でもBig Advanceで作ったら」と勧めました(笑)。
温かな雰囲気と風通しの良さが生む「定着する職場」
─ 業界が人手不足の中、御社では若手の方も多く、定着率も良さそうですが工夫されていることはありますか?
尾﨑代表 定年退職された方と入れ替わるように若い方が入ってきて、全体の人数は変わらないものの若返りました。特別な工夫をしてきたというわけではないのですが、若い方は自分の時間を大事にするので、「有給もどうぞどうぞ」と休みやすい雰囲気を心がけてはいますね。
社員の話を聞く姿勢は大切にしていますし、社員から「飲みに行きたい」「ご飯に行きたい」と誘われたら喜んで一緒に行きます。誘われているうちは行きたいなと思っています。
─ 石田様や松村様から見て、尾﨑社長や社内の雰囲気はどのように映っていますか。
石田氏 私は入社して3年半ほどになりますが、この会社の一番の魅力はやはり社長の人柄です。社長というと話しかけづらいイメージがありますが、尾﨑社長は全くそんなことがありません。例えば私が社長の考えと違う意見を言ったとしても、一旦全部聞いて受け入れてから回答をくださいます。
普段の業務でも、社長は午前中は本社、午後は平塚工場で重機に乗っています。現場で一緒に汗を流してくれているので距離の近さを感じますし、休日には一緒にゴルフに行ったり、ラーメンを食べに行ったりしています。
また、社長だけでなく、会長(お父様)や平塚工場の従業員の皆さんも本当に良い方ばかりです。普段は本社勤務の私にも気さくに話しかけてくださり、そんな温かい環境に救われているというか、助けられているなと感じます。
松村氏 私は社長の姉にあたり、社員になってからは10年ほど経ちます。今の事務所はみんな冗談を言ってカラカラ笑いながら仕事をしていて、とても明るい会社だと思います。「みんな仲良くやれているのに、なんで作業員が来ないのかな?」と不思議に思うくらいです(笑)。
尾﨑代表 私は社長だからといって偉いわけではなく、責任があるだけだと思っています。「出社するのが憂鬱だな」と思われるような会社にはしたくありません。友達感覚に近い風通しの良い組織でありたいですね。

父である会長は家庭では厳しい存在だったが、会社ではいつもにこやかな表情を見せている、と語る松村氏
父から受け継いだ「WIN-WIN-WINの仕事観」
─御社のそうした温かいカルチャーや、仕事への考え方に影響を与えた方はいますか。
尾﨑代表 祖父と父からの教えが根底にあります。祖父が現役で働いていた頃の姿は知らないのですが、昔、残留孤児の方や外国の方など、困っている人を自宅に住まわせて助けるようなことをしていました。仕事とは関係ないかもしれませんが、幼い頃からずっと「困った人がいたら助けなさい」と言い聞かされて育ちましたし、お客様からも「おじいちゃんは本当に良い人だったんだよ」とよく聞いていました。
父からは、会社に入社してすぐに仕事の姿勢について厳しく教えられました。仕事には排出事業者、収集運搬会社、そして当社のような処分会社がかかわりますが、「どこか1社だけが勝って他が損をするような仕事は絶対にするな」と。「2社ならWIN-WIN、3社ならWIN-WIN-WINになるような仕事をしろ。自社だけが得をする仕事は一時は良くても、会社として長くは続かない。太く短くではなく、細くても長く続けていくことが大切だ」と言われました。この教えは、会社同士の取引だけでなく、人と人との関係にも通じるものだと思い、今でも強く意識して守り続けています。
─ 最後に、今後について教えてください。
尾﨑代表 資源には必ず限りがあり、循環型社会の構築はますます必要不可欠なものになっていきます。その中で、当社が3R(リデュース・リユース・リサイクル)の「リサイクル」という事業に携わっていることは意味のあることだと思います。
私たちが製造する再生砕石は、アスファルト舗装の下など、普段は人々の目につかない場所に埋まっています。だからこそ、不純物が混ざっていない高品質な材料であることは重要です。不純物のない材料の方が、締め固めた際の強度がより増し、安全性が高まります。今後も、搬入される廃棄物に対しては決して妥協せず、厳しい目で選別と品質管理を続けていきたいです。
ITやAIの技術がどれだけ進歩しても、今後も世の中には必要な、なくなることのない業種です。平塚や伊勢原、秦野といった近隣地域の道路の下には「昭栄の製品が入っている」という自負を持ち、微力ながらも市民の皆様の安全を守り続けていきたいですね。

<会社情報>
| 昭栄興業株式会社 | |
|---|---|
| 所在地 | 神奈川県大和市福田8-18-6(本社)、神奈川県平塚市南金目783(平塚支店) |
| 設立 | 1962年5月 |
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| ※情報と肩書は取材当時のもの | |


