2025年03月27日

廃棄おからの再利用商品をきっかけに事業が飛躍
お客様の幸せと喜びを常に考え、数々の新商品を生み出す照屋食品

沖縄県那覇市で豆腐製造業を営む株式会社 照屋食品。廃棄されるおからを利用して作ったお菓子「OKARAちんすこう」はBig Advanceで出会った企業と開発した商品で、令和5年度那覇市長賞最優秀賞を受賞しました。人々に愛される商品をつくりつづける照屋食品の事業の核となるのはお客様の笑顔と幸せです、と語る照屋代表に、ヒット商品を生み出したその後の取り組みや今後の展望などを伺いました。

株式会社 照屋食品 代表取締役 照屋 ゆきの 様

突然の代表就任 絶望の淵からの脱却

ー会社の概要や背景について教えて下さい

当社は沖縄県那覇市で島豆腐や絹ごし豆腐、豆乳、厚揚げなどを製造卸売しており、量販店や給食、社会福祉施設や飲食店とお取引があります。私が代表に就任したのは、前代表の夫が病気で他界したためでした。当時、私は突然シングルマザーになり、50名以上の従業員がいる会社の代表になった上に、会社は1日22時間も稼働していました。これは相当な戦略を練らないと、自分も会社も潰れてしまうと思いました。

がむしゃらに会社と向き合う中で、組織の中に散らばっている小さな「ムダ」に着目し、削減しようと組織改革を行いました。突然の変化に付いて来られず辞めてしまう従業員がいる一方で、私が必死に事業を存続しようと奮闘する姿を見て手伝ってくれる方が周りに集まりました。その時に「やっぱり会社にとって大切なのは人材だ」と思ったんです。それから常に目を光らせて良い人材を探し、プライベートでも仕事のことを考え続けて行動した結果、だんだんと当社の方向性に共感してくださるスタッフが集まってくれました。

金融機関担当者からの熱心な提案で「OKARAちんすこう」が生まれる

-自然と周囲に人が集まったというのは照屋様の努力とお人柄の賜物ですね。それからどのようにBig Advanceの利用開始に至ったのですか?

人が集まり他に目を向ける余裕ができると、食品ロスに対する懸念が浮き出てきました。毎日スタッフが一生懸命に作った豆腐も、少しの割れや欠けによって売り物には出来ず、製造過程で得られる「おから」も毎日大量に廃棄するため、どうにかできないかと考えるようになりました。

ちょうどその頃、沖縄銀行の担当の方からBig Advanceを勧められていたのですが導入には至っていませんでした。ある時「豆腐の製造過程でできる副産物(廃棄物)のおからを使って何か作れないかと思っている」と話してみたら、「おからでちんすこうは作れませんか?」と担当の方から提案をいただきました。協力会社を見つけられると聞いてそのままBig Advanceを導入し、ある企業様と協業・商品化へ話が進みました。

当時SDGsに取り組もうとしていた企業は周りにもありましたが実現できている企業は少なかったので、廃棄おからを使用した「OKARAちんすこう」はメディアに取り上げられ、小学校に納品した日には地元のニュースなどでも放送されました。その後パッケージ改良にも力を注いだ結果、令和5年度那覇市長賞最優秀賞を受賞できました。
ニュースで子どもたちが「おからは苦手だけどこれなら食べられる!」と当社の商品を笑顔で食べているのを見たときは涙が出るほど嬉しかったです。おからを使用したSDGsの取り組みを積極的に進めていきたいと思うきっかけとなりました。

-他にはどのような企業と出会えましたか?

その後、Big Advance上で琉球黒糖株式会社様と出会い、おからを使用したかりんとうの製造が始まりました。生地の中におからを練り込むことが技術的に難しく、「もっと美味しくできるのでもう少し時間をください」という連絡をいただいた時に熱意を持って取り掛かってくださっているのだと伝わりました。かりんとうの完成を待つ間にご提案いただいた別商品「OKARA黒糖ポップコーン」が先に商品化し、お客様からご好評いただいています。

今後新たに開発したい商品のアイデアも山ほどあるので、こういったつながりを大切にしながら新しいことにアンテナを張ってどんどん挑戦していきたいですね。

SNSで情報収集 自らの目で確かめに行く行動力が強み

-照屋様が行っている市場調査の方法を教えてください。

インスタはかなりの頻度でチェックしています。インスタで見つけた良いお店や面白い発想のお店があればすぐに現地に飛んでいきます。良いと思ったものはすぐに吸収したいので、思い立ったら即行動です!その辺の行動力が普通の人とは違うかもしれません。仕事に対して楽しさやワクワク感が強く、寝るとき以外はずっと仕事のことを考えていたりネットで情報を探しています。

-以前ブランディングに力を入れているとおっしゃっていましたが、現在取り組んでいることはありますか?

ブランディングについては継続してずっと力を入れています。今後、お客様が商品選びを楽しんでいる姿を生で見たいという想いがあり、実店舗を構える予定です。また近々「MADE IN 沖縄」の選りすぐりの商品を集めたECサイトもオープン予定です。直近でもBig Advance上でECサイトに詳しい企業様と出会って、お話を聞いてみたいということで面談の予定が入っています。自社商品の価値を高めつつ、伝統と魅力が詰まった沖縄の商品を私達でブランディングし全国に届けたいと思っています。

それと、首里豆腐(照屋食品様が販売している島豆腐)の商品価値をもっと高めたいです。豆腐といえば安いイメージがありますが、人に贈りたくなるような商品にしたいのでかっこよくてスタイリッシュなロゴにするなど工夫をしています。商品のPR面では地元メディアを活用したり観光客が集まりそうな場所に商品を置いたり、県外の人やインバウンド需要もかなり意識しています。とにかく今後オープン予定のECサイトや実店舗を通して、より多くのお客様に商品を楽しんでいただけると思うと本当に楽しみで仕方ありません。

事業を180度変えた大きな出会い

-照屋様のなかで、転機となった出会いはありますか?

やっぱりBig Advanceを勧めてくれた沖縄銀行の担当の方ですね。彼女との出会いがあったから他社との商品開発に積極的になれましたし、成功事例を生み出せたことでどんどん自分から発信していくことができました。仕事に対して後ろ向きになってしまった時期もありましたが、彼女との出会いが事業を良い方向へ導くきっかけになりました。何度も私の元に通ってくれた彼女には感謝しています。また、いつか一緒に働きたいですね。

地域経済に貢献できる事業をこの先もずっと続けたい

-最後に、今後の展望があれば教えて下さい

当社は今年で56年目になりますが、この地域でこれだけ豆腐製造業を続けられたのは、やっぱり地元のお客様のご支援があったからだと思っています。これからは豆腐製造業者して100年以上続けられる企業を目指しながら、地域の町おこしに貢献して経済効果をもたらせるような企業でありたいと思います。

<会社情報>
株式会社 照屋食品
所在地 那覇市首里鳥堀町 4-101-2
設立  昭和44年3月1日
URL  https://www.teruya-tofu.com/

※情報と肩書は取材当時のもの
※一部画像は照屋食品様提供

  • SNSシェアこの記事をシェアする

関連記事を探す

アクセスランキング

  • メルマガ会員募集中
  • Big Adance