3ヶ月で売上30倍の実績
GOATが貫く「親切第一」の食品EC支援
福岡県を拠点に食品ECのコンサルティングと運営代行を手がける株式会社GOAT。代表の吉永俊氏は「親切であること」を何よりも大切にし、誇張表現やクロージングを一切しない真摯な姿勢で、岡山の洋菓子店を3ヶ月で売上30倍に伸ばすなど、確かな実績を積み上げています。Big Advanceでは積極的なアプローチで協業企業を発見。オフィスを手放しフルリモート化を進め、タイで長期滞在するなど、場所にとらわれない働き方も実践中です。公認会計士試験に合格しつつも、経営者の道を選んだ吉永氏に、親切第一の支援スタイルと自由な働き方について伺いました。
株式会社GOAT 代表取締役 吉永 俊 様
店舗と密接に関わりたい 商品開発から伴走する支援へ
─ まず、御社の事業内容について教えてください。
食品をメインとしたECコンサルティングと運営代行を行っています。楽天やAmazon、Shopifyといったモールや自社ECの支援をさせていただいています。
もともとはEC支援会社で役員をしていましたが、店舗とより密接に関わりたいという想いから独立しました。現在のEC支援業界は、EC担当者のような立ち位置の場合が多いですが、私はもう少し内部に入り込んで、商品開発からしっかり関わっていきたいと考えました。
─「親切なネットショップ支援」を掲げられていますが、この理念に至った背景を教えてください。
ECに限らず、コンサルやIT業界には信頼性に欠ける会社が少なくありません。魅力的に聞こえる提案で顧客から契約を取り、その後はサポートをほとんど提供しないケースもあります。店舗様から多額の費用をいただきながら、提供する価値が著しく低いということがあるのが実情です。
当社は誇張表現を使わないこと、そしてクロージング(顧客に契約を迫ること)をしないことを徹底しています。通常の会社であれば「この商品を頑張って売りましょう」と提案するところを、当社では「売上を伸ばすのは難しいため、EC参入は見送られた方がよいでしょう」とアドバイスすることもあります。「親切であること」を何よりも大切にし、現状に合った提案を行うことを心がけています。
食品ECに特化した理由 3ヶ月で売上30倍の実績
─ なぜ食品ECに特化しようと思ったのですか?
食品を扱うのが最も難易度が高いためです。温度帯が冷凍・冷蔵・常温と分かれており、賞味期限の管理も必要です。加えて口に入れるものなので、レビューも厳しくなります。難易度が高い分、しっかり支援できれば店舗様にとって大きな価値を提供できると考えました。
また、私自身が食品EC支援の経験を持っていることもあります。さまざまな領域に手を広げるよりも一つに絞った方が、社内のノウハウも蓄積しやすいという判断もありました。化粧品、サプリ、アパレルなど幅広く扱っていると知見が分散してしまいます。小規模な組織だからこそ、食品に特化することにしました。
─ これまでどのような会社の支援をされてきましたか?
例えばわかりやすい事例で言うと、岡山の洋菓子店です。月5万円ほどだった売上を、3ヶ月で150万円程度まで成長させることができました。
ECサイトを立ち上げたまま放置している店舗は少なくありません。この店舗もそうでした。まず最初にサンプルを送っていただいて試食し、「この商品を入れ替えてください」という提案を行いました。元々あったアソートセットをバラして、単品でくまのフィナンシェセットとして販売してもらうように提案するなど、具体的な施策でEC売上増加の支援を行い、しっかりと成果に繋げています。

GOATがEC販売支援を行った岡山の洋菓子店
Big Advanceで協業企業発見 EC参入で変わる『戦いの形』
─ Big Advanceはどのように活用されていますか?
積極的に商談依頼を送るようにしています。食品を扱っている会社様の潜在ニーズを掘り起こす営業活動として活用しています。
その中で1社、協業企業を見つけることができました。実は、その会社の代表の兄弟が知人で、偶然Big Advance上で名前を見つけたため連絡したところ、「一緒にやりましょう」という話になりました。まだ実現には至っていませんが、興味深いご縁になりました。
─ EC経験があまりない企業にアプローチする際の工夫はありますか?
登山に例えて説明することが多いです。知らない山に地図も装備もない状態で挑めば遭難してしまいます。今がまさにその状態だということをお伝えした上で、私たちが地図も装備も準備すること、そもそもこの山には10回以上登った経験があることを説明しています。
運用は当社がしっかり担当し、発送は店舗様にお願いするといった形で、役割分担を明確にしています。

─ EC支援を行う中で、よくある中小企業の課題を教えてください。
地方の個人店は、これまで他店舗と比較されない環境で商売をされてきたケースが多いです。地元の限られた競合の中で優位性を保っていた。しかしECでは、日本全国の企業が資金を投じてランディングページ(商品紹介のページ)を作成し、比較検討された上で選ばれる必要があります。競争の形が全く変わってくるんです。
また、自社の商品には愛着があるため、どこでも売れると期待してしまいがちです。ECで成果を出すにはある程度の時間が必要なので、長期的な視点で成果を追うことが重要です。
さらに、最初にもお話ししましたが、信頼性に欠けるECコンサルには注意が必要です。完全成果報酬型であっても、広告を大量に出稿し、値下げを推奨する手法では、最終的に店舗様に負担がかかります。
店舗様ご自身が、自社商品についても、ECについても、ある程度の知識を身につけることが大切だと考えています。
フルリモートならタイでも働ける 新しい働き方の実践
─ 働き方についてお聞きしたいのですが、2025年9月でオフィスを解約されたそうですね?
そうです。オフィスは正直、必要性を感じなくなりました。業務も基本的にオンライン面談となっているため、リアルで集まることがありません。通勤時間も削減できるため、フルリモートに移行することにしました。フルリモート可能という条件は、採用活動においても有利に働きますね。
─ タイにもよく行かれていますよね?
はい。次回は3〜4ヶ月滞在する予定です。これまで他国も訪問しましたが、タイが最も過ごしやすいですね。パタヤやチェンマイといった地方都市が特に気に入っています。食事も美味しく、パタヤは海が近いため、船で島に行くこともできます。
日中は暑いのでカフェで仕事をし、夜は現地の友人と食事をして過ごします。娯楽施設も充実していて楽しいですよ。
リモートワークであれば、場所を選ばず仕事ができます。オフィスの契約終了のタイミングで、タイへの長期滞在を決めました。
「経営の方が向いている」仕事仲間の言葉が背中を押した
─ これまでの人生で転機となった出会いを教えてください。
東京で一緒に仕事をしていた方から言われた言葉が転機となりました。当時、私は公認会計士試験の勉強をしていて、試験に受かったら監査法人で働こうと考えていました。経営者としての道は難しいだろうと思っていたためです。
合格したあと、周囲が「合格おめでとう」と祝ってくれている中で、その方だけは「合格は良かったが、(監査法人に)行かないだろう?」と言ってくれました。「お前は経営の方が向いているし、会計士は向いていない」と。
今振り返ると、監査の仕事は私には合っていなかったでしょうし、経営の方がより楽しく取り組めています。自由な働き方を実現できる社風を築けたことも良かったと思います。
顧客のトータルプロデュースを目指して
─ 今後の展望について教えてください。
コンサルティングだけでなく、商品開発を含め、より上流の段階から伴走していきたいと考えています。組織のマネジメントやサイトの基盤構築など、トータルでサポートしていく体制を整えたいですね。
EC支援で培ったノウハウを、より多くの食品事業者様に届けていきたいと考えています。
<会社情報>
| 株式会社GOAT | |
|---|---|
| 所在地 | 福岡県福岡市中央区天神4-3-8 |
| 設立 | 2023年11月 |
| URL | |
| ※情報と肩書は取材当時のもの | |


