2025年08月21日

世界各国のナッツを鹿児島から発信
クラウドファンディングで叶えるCoCo nattsuの挑戦

趣味で作っていたピーナッツのお菓子が口コミで広がり、事業へと発展したカマダフーズ(現CoCo nattsu)。世界中から厳選したナッツを鹿児島の人々に届けています。2023年5月に開店した「CoCo nattsu(ココナッツ)」は、単なるナッツ販売にとどまらず、食べ方や活用法を提案する新しい形の食のプラットフォームを目指しています。今回は代表の鎌田氏に、創業の経緯や事業展開、今後の展望についてお話を伺いました。

CoCo nattsu 代表取締役 鎌田 孝士 様

趣味のお菓子作りから創業へ

ー創業の経緯について教えてください。

当社は2022年7月に菓子製造会社として設立しました。きっかけは、もともと趣味で作っていたピーナッツのお菓子が口コミで広がり、「商品化してほしい」という声をいただくようになったことです。徐々に注文が増え、スーパーからもお声がけをいただくようになりました。

その頃からピーナッツの原料確保が課題となっていました。前職でバイヤーをしていた経験から、国内の農産物生産が年々厳しくなっていることを認識していました。世界的な人口増加に伴う食料危機は10年以上前から叫ばれている一方で、日本国内では少子高齢化による人口減少の問題も抱えています。お菓子を作るためには国産の材料だけでは対応しきれないため、世界中のいいものを探す必要がありました。

原料を探す中で様々なナッツに出会い、鹿児島に広めたいという思いから、2023年5月にナッツ専門店「CoCo nattsu(ココナッツ)」をオープンしました。

世界各国から厳選した高品質ナッツ

ーどのような国からナッツを仕入れているのですか?

主にアメリカ、ベトナム、インド、オーストラリア、ペルー、コスタリカから仕入れています。基本的には供給の安定性と品質の高さを重視しています。歴史があって古くから栽培されている地域のものは安定した品質が期待できますし、新規参入の生産者はこだわりを持って作られることが多いので、値段は高くなりますが高品質なものが手に入ります。例えばアメリカはクルミやピスタチオを安定的に生産しています。広大な土地があるため、一般的な栽培をしているところもあれば、有機栽培にこだわるところもあります。

ーどのようにして仕入れ先とのパイプを作られたのですか?

最初は、お菓子作りの原料となる材料を探してる時に出会った方からのご紹介がきっかけでした。カシューナッツを食べた時に、想像以上に甘くて香りが立つことに感動し、その方からいろいろな仕入れ先をご紹介いただきました。それから約3年かけて商談を進めましたが、特にコロナ禍での商談は大変でした。電話だけでのやり取りで、しかも新規取引は敬遠される状況でしたので、どう商談を進めていくかは苦労しました。

縄文時代から続く「種を食べる」知恵と健康効果

ー御社の強みはどこにありますか?

まず原材料の確保ができることです。同業他社も様々なナッツを扱っていますが、当店では赤クルミのようなマニアックなものも取り扱えます。九州では当店だけが置いている種類もあり、多種多様で高品質なナッツを扱えることが強みです。

また、生のナッツや焼いたナッツなど様々な種類を取り扱い、その場で調理してお客様に提供できることも強みだと考えています。なかなか、目の前で調理して出すという発想を持つ店はないと思います。手間も時間もかかりますが、ただ購入するだけではない、体験も含めた価値を提供しています。

ーナッツにはどういった効果があるのでしょうか?

ナッツって食べる意味あるの?と思われる方もいるかもしれませんが、ナッツ自体の栄養価は非常に高く、効果もそれぞれ違うんです。

例えば、クルミは生薬として昔から食べられており、にんにくや生姜と同じような役割があります。疲労回復や筋肉増強などの効果があります。

アーモンドはビタミンや食物繊維が豊富で、お肌の改善や腸内環境の改善に役立ちます。松の実は天然の良質なタンパク質を含んでおり、天然のプロテインとして筋肉増強や腸内環境改善に効果的です。

種の力はものすごく大きいものです。昔から人々は種を食べることによって、普段得られない自然の栄養を接種してきました。縄文時代からどんぐりなどが食べられていたように、木の実は体に良いものなのです。

事業拡大に向けてクラウドファンディングに挑戦

ーお店の発展に向けて、クラウドファンディングに取り組もうと思ったきっかけを教えてください。

主に2つの理由があります。1つは資金面です。小さな店舗なので、クラウドファンディングで少しでも事業拡大資金を集められないかと考えました。
もう1つは集客・広告効果です。多くの方に知っていただく機会になればと思いました。

ただ、1人で事業を行っているため、クラウドファンディングの構想を練る時間がなかなか取れません。昼間は販売し、夜は製造。そんな毎日の中でプロジェクトの内容を考えたり、必要な写真を撮ったりする余裕がありませんでした。

そんな中、ココペリさん(Big Advanceの開発企業)に支援していただく機会があり、本当に助かっています。私の事情を理解した上で、こちらから提供した情報を元にしっかりサポートしていただけました。

ITツールが繋ぐ、ビジネスネットワークの可能性

ーBig Advanceについてどのような機能に期待していますか?

Big Advanceにホームページ作成の機能があるのは知っていましたが、うまく活用できていませんでした。最近改めて説明を受けたのですが、以前よりも機能が大きく改善していることを知り、今後はしっかり活用していきたいと思っています。

また、ビジネスマッチングも必要だと考えています。
特に私たちの業界では商談会が重要になってくるので、様々な企業とマッチングする機会が得られるのは、経費面でも利便性の面でも大きなメリットがあると感じています。その他にも勤怠管理システムなども気になっていますので、今後は更にBig Advanceのさまざまな機能を活用していきたいと思います。

「絆」を意味する店名に込めた思い

ー印象的な出会いについて教えてください。

店舗名の由来に関する話で、出会いについてぴったりのエピソードがあります。
ナッツという商品が人々にどう受け入れられるか見えない中で、店名を「CoCo nattsu(ココナッツ)」としました。「ココ」はハワイ語で「絆」を意味し、そこに「ナッツ」を組み合わせました。店から絆や出会いが生まれるようにという願いを込めたのです。

実際、オープン前からインフルエンサーの方と出会えたり、その方からメディアをいくつかご紹介いただいたり、お店を通していろんな方とお話しする機会に恵まれ、出会うことができました。商売は初めてですが、こんなに助けてもらえるのかと驚くほどです。本当に店名に込めた想いが形になっていると感じています。

県外からも人が集まる、ナッツで有名な鹿児島を目指して

ー今後の展望について教えてください。

現在、多くの方はナッツを袋入りの加工品として購入し、そのまま食べることが一般的です。しかし、ナッツは農産物、つまり野菜の一種です。そこで、ナッツの食べ方や使い方を提案していけるようなお店を作りたいと考えています。

お菓子だけでなく、サラダやスープ、揚げ物などでの活用法を提案し、お客様に美味しく健康的に食べていただける方法を広めていきたいと思います。

将来的には、鹿児島をナッツで有名な地域にしたいという目標があります。まずは店舗を増やしていき、県外からもお客様が訪れるような賑わいのある店を目指していきたいです。

<会社情報>

CoCo nattsu
所在地 鹿児島県鹿児島市名山町3−7
設立 2022年7月
URL

https://www.big-advance.site/c/196/1429

https://camp-fire.jp/projects/842721/view

※情報と肩書は取材当時のもの
※一部画像はCoCo nattsu様提供
※一部金融機関ではCAMPFIRE社と連携してクラウドファンディング機能を提供しています
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