2026年11月02日

「品質は、一人ひとりの責任から」
基板製造を手掛けるテクノ・ワイズの想いと
発信の工夫

山形県鶴岡市に拠点を置く有限会社テクノ・ワイズは、高度な表面実装技術(SMT)を駆使し、微細な電子部品を基盤に実装・組み立てを手がける専門企業です。産業機器や車載機器、介護機器まで幅広い分野の基板を、少人数体制ながら高い品質へのこだわりを持って製造しています。同社は求人の強化を目的にBig Advanceを活用して初めてのホームページを開設し、見事「HPコンテスト」の入賞も果たしました。代表取締役の山本一氏、専務取締役の山田雅典氏に、これまでの事業の歩みと今後の展望、ホームページ制作の裏側をお聞きしました。

有限会社テクノ・ワイズ 代表取締役 山本 一 様/専務取締役 山田 雅典 様

産業機器から車載、介護機器まで。幅広い基板製造を手掛ける

─ まず、御社の事業内容について教えてください。

山本代表 当社は電子部品の基板への実装・組み立てを手がけています。従業員は私たちを含めて19名です。具体的なものを挙げると、車のルームランプなど車内照明に使われる基板を製造しています。基板製造企業から商社、部品メーカーを経て、自動車メーカーに納品されるまでには通常5社ほどが関わる構造になっているんです。その中で私たちは、基板そのものをつくる最初の工程を担っています。

─ なるほど。多くの会社が関わるんですね。車載以外には、どんな分野を手掛けていますか?

山田専務 現在もっとも比重が大きいのは産業機器です。全体の約5割を占めています。これは、工場や倉庫で使う大型冷蔵庫などの温度調整ユニットに使う基板ですね。

─ 産業機器に次いで車載関係が多いということですか?

山本代表 はい、そうです。車載関係が3割前後を占めており、残りが介護ベッドを制御する基板などです。介護ベッドの基板は、いわばベッドをコントロールする”心臓部”にあたる部分になります。この3分野はそれぞれまったく異なる基板です。当初は介護・医療関連や火災報知機などのセキュリティ関連が中心でしたが、車載関係や産業機器は、近年新たに手掛けるようになりました。

山田専務 商談会などの場で偶然知り合った企業様とやり取りを重ねる中で、少しずつ新しい仕事が舞い込み、取引先が広がってきたという経緯ですね。

アパレルから再び電子事業へ。社名変更を経て歩んできた歴史

─ これまでの歩みを教えてください。

山本代表 当社の前身は「ワイエス工業」という社名で、もともとは無線機や携帯電話の基板組み立てを手掛けていましたが、メーカーで内製化することになり、仕事が減少しました。そこで一時はTシャツやトレーナーへのプリント事業に転換した時期もあります。それもだんだんと下火になったことから再び電子事業に戻り、2001年に「テクノ・ワイズ」として社名を変え、再スタートを切りました。

─ お二人はどのような経緯で入社されたのですか?

山本代表 私はもともと同業の会社に勤めていたんです。その頃からのお付き合いで、早期退職制度を機に声をかけていただいたのがきっかけです。2002年に入社しました。

山田専務 私も同じタイミングで、山本から一緒にやらないかと声をかけてもらって入社しました。最初は「用務員」と呼ばれるくらい、何でも屋のような立場からのスタートでしたね。

─ この仕事の面白さや難しさは、どんなところにありますか?

山本代表 正直、改めて聞かれると難しい質問ですね(笑)。ただ、ものをつくること自体は嫌いではありません。長年この業界にいて培ってきたつながりもありますし、良いものをつくってお客様に喜んでもらえた時には、やはり達成感があります。

当社が大切にしているのは、「一人ひとりが責任を持って仕事に取り組み、品質の良いものをつくる」こと。安かろう悪かろうにはせず、安売りもしない。その代わり納期はしっかり守り、小ロット・短納期にも対応する。これが当社のモットーです。そしていちばんの強みであると思っています。

─ 基板は年々小さくなっていると伺いました。細かい作業も多いのでしょうか。

山本代表 そうですね。部品が小さくなればなるほど、限られたスペースに、それ以上の回路を詰め込む必要があります。もう私たちの目では追いきれないくらい、部品も本当に小さくなっていますよ。それでも、いいものをつくってお客様に喜んでいただく。そこはずっと変わらない、この仕事の醍醐味だと感じています。

山田専務 実は私は週末、実家の農業も少し手伝っていて、いわば「ダブルワーク」のような状態です。この辺りでは結構多いんですね。家業を手伝いながら本業を続けている方はめずらしくありません。農業は基板づくりとはまったく違う頭の使い方をするので、精神的にもいい切り替えになっていますね。

仕事の醍醐味について「お客様に喜んでもらえること」と語る山本代表

求人のために、初めてのホームページ制作へ

─ ここからは、Big Advanceのお話を伺えればと思います。ホームページを作成された経緯を教えてください。

山本代表 一番の目的は求人です。ハローワークに求人を出しても、なかなか応募につながりません。最近は求人サイトで検索する方が多いと感じていたので、まずは目に留まる場所をつくろうと考え、ホームページを立ち上げることにしました。当社は今までホームページを持ったことがなく、これが初めての開設でした。

─ 御社のような専門性の高い仕事を、一般の方に伝えるためにどんな工夫をしていますか?

山本代表 そうですね。とにかく、形式ばった言葉や難しい専門用語は使わないようにしました。できるだけ自分たちの言葉で「こういうことをやりたい」「こんな風に仕事をしている」ということが伝わるように意識しています。

ホームページをつくるうえで、ベースのところはBig Advanceのホームページ機能を使っていますが、構成やデザインの提案は外部の方に相談してつくり込んでいただきました。ただ、アピールするポイントや伝えたい内容というのは私たちが考え、提案して、文章を書いています。

テクノ・ワイズのトップページ。部品のイラストがあしらわれ、専門性の高い業種ながら、親しみの感じるデザインになっている。

スマートフォンでも、見やすく読みやすい工夫がされている。

─ ホームページの公開後、どのような反響がありましたか?

山本代表 求人のお問い合わせが1件、仕事に関するお問い合わせも2件ほどいただきました。件数としては多くありませんが、これまでゼロだったことを考えると、手応えを感じています。また、取引のある金融機関の担当者からも「ここまでつくれるものなんですね」と驚かれるなど、評判は上々です。

─HPコンテストの入賞もおめでとうございます。

山本社長 ありがとうございます。ホームページ制作を一緒にしていただいた方に相談し、応募文章の作成も手伝っていただきました。応募した狙いとしては、Big Advanceのサンプル事例として当社のページが紹介してもらえれば、これからホームページをつくろうとする企業様の目に留まりやすくなるだろう、という考えもありました。今回、思いがけず入賞という結果につながり、大変うれしく思っています。

山田専務 制作にあたっては、パソコンで見てもスマートフォンで見ても文字位置に違和感が出ないよう、細かなレイアウト調整を何度も重ねました。その丁寧なつくり込みが、入賞という形でも評価されたのだと思っています。

ホームページ制作の経緯について教えてくれた山田専務

県のビジネスマッチングが結んだ、心強いパートナーとの出会い

─ メディア「コネクト」は出会いやつながりをテーマにしています。何か印象的な出会いのエピソードがあれば、ぜひ教えてください。

山田専務 やはり、当社のホームページを制作するにあたって、県のビジネスマッチングで出会った方とのご縁が印象に残っていますね。ホームページを制作してくれる業者はいくつもありますが、当社の想いを真摯に聞いてそれを反映しようとしてくれる方と出会えたのは幸運です。

山本代表 最初は、その方がホームページを制作できるということで相談したのが始まりでした。今では、会社の運営全般についても相談に乗ってくれる、いわばコーディネーターのような存在なんです。困っていることがあれば「こういうふうに進めるといいですよ」と声をかけてくれる、非常に人柄の良い方で。もう1年以上のお付き合いになります。

まずは足元を固め、人を育てて、次の成長ステップへ

─ では最後に、今後の展望を伺えますか?

山田専務 はい。今はまず、足元をしっかり固める時期だと考えています。人の入れ替わりもある中で、当社の強みである「品質」の部分も、今一度見直したい。そのうえで、新しく入ってくる方が戦力として早く立ち上がれるような仕組みも考えていきたいですね。

山本代表 とてもありがたいことに、現在は、従業員の数に対して案件の方が多い状況です。「品質の安定」という強みを崩さないようにしながら、少しずつ規模を広げていき、新規のお客様も開拓していきたいと思っています。特に、新しく入社される方は未経験からのスタートということも少なくありません。前職の経験を問わず、早く一人前として活躍してもらえる環境を整えることが、今の当社にとって大きな課題だと感じています。そうして、会社として次のステップへと進んでいきたいと思っています。

働き方や福利厚生のページでも、きれいなビジュアルを使い、わかりやすく工夫がされている

<会社情報>

有限会社テクノ・ワイズ
所在地 山形県鶴岡市西新斎町9-51
設立 2001年8月
URL

https://www.big-advance.site/c/166/1939

※情報と肩書は取材当時のもの。
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