2025年11月06日

不動産×飲食で地域の暮らしと食を支える
株式会社めんそーれが語るつながりが育む力

沖縄県宜野湾市の商店街に店舗を構える株式会社めんそーれ。不動産・飲食・レンタルスペースの複合事業で地域に新たな活力を注いでいます。同社の成長の原動力は『人とのつながり』。沖縄伝統の相互扶助「模合(もあい)」への参加をきっかけにビジネスの視野を広げ、地域の人々との関係を大切にしながら事業を展開しています。不動産事業部を担当する比嘉氏に、複合事業が生み出す可能性について伺いました。

株式会社めんそーれ 不動産事業部 比嘉 真帆 様

商店街に灯す希望の光 複合事業で地域を支える

─事業内容について教えてください。

当社は沖縄県宜野湾市で不動産事業をメインに取り組んでおり、代表は私の母が務めています。ここ5年ほどで飲食事業やレンタルスペース事業も始めました。飲食事業と言っても、居酒屋のような飲食店ではなく、宜野湾市にある商店街に店舗を構えてお弁当の販売をしているんです。不動産×飲食×レンタルスペース事業で、地域の暮らしと食を支える会社へと歩みを進めてきました。不動産を所有しながら、最近は売買仲介もスタートし、交流やイベントの場となるスペースも提供しています。

飲食事業を機に商店街に店舗を構えたことで地域の方々とのコミュニケーションが活発になりました。不動産業だけでは出会えなかったお客様とのつながりができ、多くの方に当社を知っていただくことができました。

─レンタルスペース事業とはどのような事業でしょうか。

レンタルスペースは時間貸しで、1時間1,500円から利用できます。調理器具も全部揃っていて、「今日やりたい」と言っていただければ、気軽に使えるようにしています。

最近は子ども食堂さんや、北部に店舗がある飲食店の方が中部で出店したいということで利用されたり、夕方の空き時間は塾として使われたりと、いろんな業種の方に利用していただいています。地域のコミュニティの中で、たくさんの方にご利用いただけたらいいなと思っています。

オンラインでつながり、対面で深める
小さな一歩から始まる協力関係

─Big Advance導入のきっかけを教えてください。

金融機関の担当者の方からご紹介いただき導入しました。当時の課題は、人とのつながりをどう作るかでした。そんな中、Big Advanceにマッチング機能があることを知り、これだったら自社の発信につながるなということで登録しました。

─実際にマッチングは成功されましたか?

はい。Big Advanceに当社の情報を出してから、ある不用品回収業の会社から商談の申し込みがありました。「不動産の売却や相続に伴う、不用品の撤去作業でお困りのお客様がいらっしゃればぜひ弊社にお任せいただきたい」という内容で、一度お話の機会をいただきたいとのことでした。実際にカフェでお会いし、お互いの仕事内容について情報交換をしました。その後、当社のお客様から「リフォームをするので片付けをお願いしたい」という相談があったので、その会社に仕事を依頼したところ、スムーズに対応していただけました。

このように、マッチングを通じてお互いに仕事で協力し合えるつながりが生まれて、本当に嬉しいです。まだマッチングは一件ですが、もっと上手に活用できれば、いろんな業種の方とつながっていけると思っています。飲食も不動産もやっているので、入り口はいろいろありますよね。

─ホームページ作成機能も活用されていますね。

はい、Big Advanceのホームページが、めんそーれのメインホームページになっています。シンプルで使いやすいというのが一番の魅力です。操作が難しいと結局やらなくなってしまうんですが、ある程度配置が決まっていて、自分で多少アレンジして入力できるので使いやすいです。

スマホからでも更新できるので、とても便利ですね。不動産業をやっていると、お客様は必ずホームページを見ると思うので、きれいな形で保っておくということを意識しています。

(左:コザ信用金庫・伊礼氏、真ん中・比嘉 真帆氏、右:コザ信用金庫・宮城氏)

沖縄伝統の「模合(もあい)」で学ぶ 助け合いからビジネスへ

─これまでの人生で印象的だった出会いはありますか?

私は、5年ほど前、めんそーれに不動産事業部を立ち上げたタイミングで従業員として事業に参加しました。もともと別の不動産会社で働いていましたが、同じく不動産関連の仕事をしていた父に憧れ、本格的に事業に携わるようになりました。ある時ご縁があって「模合(もあい。沖縄奄美群島などで古くから行われている、メンバーが毎月お金を出し合い、互助的に資金の融通を行う金融形態)」という経営者の会に招待されました。これが自分の中でとても大きな出会いです。

最初、模合に誘われた時は正直怖さがありました。今まで人にお金を預けたり、人から受け取ったりすることがなかったかので。でも、これはチャンスだなと思って入ることにしました。

─参加してみていかがでしたか?

社長さんたちの考え方や人間性を身近で感じることができました。今も毎月欠かさず参加しており、自分が扱ったことのない規模の金額を動かす経営者の視点を学べたことが、大きな刺激となっています。

模合で出会った社長さんに、「物件を探しておいて」と依頼されることもありま。模合でのつながりから新たなお仕事をいただく機会も増え、金銭的な助け合いだけでなく、仕事仲間としての信頼関係を築けています。いろんな社長さんの考え方や人間性が一気に見えるので、「こういうすごい人たちがいるんだ」と感じられたのが、自分にとって本当に貴重な経験でした。

「まず会う」ことを大切に つながりが生む相乗効果

─これまでのお話の中で、「人とのつながり」を何よりも大切にされているようですが、日頃から心がけていることはありますか?

人と関わる、まず会ってみるということを大切にしています。今回の取材でお会いしたのもそうですね。一度会ってしまえば、お互い情報交換して「じゃあ、何かあった時にお願いしますね」と、それだけでつながりが生まれるんです。

実際、不動産で知り合った方との打ち合わせを店舗でやると、お客様が帰りにお弁当を買ってくれることもあります。飲食と不動産の組み合わせは相性がよく、こうした相乗効果が生まれます。逆に、飲食でつながった人から、また別のつながりができて、という形で広がっていくケースもあるんです。そうしたつながりをたくさん持つために、今は人と会うということをとても大事にしています。

─御社が大切にしている理念について教えてください。

株式会社めんそーれが大事にしているのは、明るく親近感のある対応と、お客様のことを自分のことのように考えるということです。お客様と信頼関係を築くことを最優先にし、小さな質問や不安にも丁寧に対応することを心がけています。

また、あらゆる情報を積極的に収集・共有することで、お客様にとって最適な選択肢を提案できるところが強みです。町の相談役のような存在として、困ったことがあったら気軽にご相談いただければと思っています。

「また来たい」と思われる会社に 地域とともに歩む次のステップ

─今後の展望について教えてください。

まず、お客様に対しては親近感のある接客を心がけていきます。友達というわけではないけれど、お客様が繰り返し足を運んでくれる、そんな存在でありたいと思っています。不動産業者として、売り買いだけでなく、その人の暮らしの背景を見ながら、お客様にとってベストな答えが出せるようにサポートしていきたいと考えています。

最近、金融機関の方から副業・兼業人材の紹介サービスを案内していただきました。大企業で働いている方が副業として戦略立案や営業を手伝ってくれたり、前職で不動産業界にいた方がその知識を活かして働いてくれたりと、基本的にはリモートで対応できる仕組みです。今後、そのサービスを利用して、すでに能力が高い方を紹介していただくことで仕事の効率化につなげたいと思っています。

また、子ども食堂では、朝ごはんを家で食べられない子どもたちに食事を提供しています。そういった子どもたちは、シングルの家庭で育っている子も多いんです。将来的には、保護者の方々への雇用機会の創出にもつながればいいなと考えています。経歴に穴が開いてしまったがゆえに復帰がしづらいという方々の、手助けになれたらと思っています。

人と人とがつながるような形で、今後も事業の幅を広げていきたいですね。スタッフも増やしていって、地域の方々のお役に立てる存在でありたいと考えています。

<会社情報>

株式会社めんそーれ
所在地沖縄県宜野湾市普天間2-12-14
設立2013年9月
URL

https://www.big-advance.site/c/203/1242

※情報と肩書は取材当時のもの
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