「社長の気まぐれ」が予想外の新規案件獲得へ
消防設備のプロ・サンアイの成功体験

福岡県福岡市で消防設備や音響、放送設備などの施工管理を手がける株式会社サンアイ。Big Advanceでのホームページ作成が、遠方からの問い合わせや新規取引につながり、外注先との新たなネットワークも構築するなど予想以上の成果を上げています。子供の頃から「社長」に憧れを抱いていたという田北代表と、営業担当の浦田氏が語る、ホームページ活用の手応えと今後の事業拡大への展望をお聞きしました。
株式会社サンアイ 代表取締役 田北 克也 様/営業課 浦田 和成 様
「社長の気まぐれ」から始まったホームページ作成
ー御社の事業内容について教えてください
浦田氏:当社は消防設備業承認を中心とした施設工事業を行っています。電材屋から仕事をいただき、消防設備だけでなく、インターホンや呼び出し装置、音響、放送設備など、法人向けの施工管理も手がけています。基本的にはメーカーから資材を仕入れて、工事を請け負うという中間業者の立場です。
ーBig Advanceを知ったきっかけや加入した経緯を教えてください
導入のきっかけは当社の社長である田北が、金融機関の営業担当からの紹介を受けたことです。最初は社長の気まぐれで始めたんですが、「せっかくだから更新してみよう」と思って、私が空き時間に少しずつコンテンツを追加していきました。お客さんから「ホームページないの?」と言われることもあったので、良い機会だから運用していこうという方針になりました。
ホームページがつなぐ遠方との取引
ーホームページを作成後、どのような反応がありましたか?
驚いたのは、これまで全く関係がなかった会社の方から問い合わせが来たことです。当社は消防設備の保守管理も行っているのですが、その保守管理の依頼ができないかという問い合わせでした。
問い合わせのうち、8割が営業メールで、2割が実際のお仕事の依頼なんですが、2割というのは結構高い比率だと思います。これまでわかりにくかった当社の住所をホームページで調べてきてくれる方がいることもあり、以前より自社の情報発信ができていると感じています。
ー実際にどのようなお仕事につながりましたか?
医療施設の新築工事1件と、メンテナンス物件が3、4件ほどです。メンテナンス物件は、だいたい売上金額にすると数万円から10万円くらいのものが多いですね。新築工事の案件は300〜400万円ほどの売上になります。
特に印象的なのは、仙台の業者からの問い合わせです。遠方なのでどうやって福岡の当社まで辿り着いたのかわかりませんが、ホームページを見て、実績を確認した上で直接連絡してきてくれました。通常、新規のお客様の場合は支払いの管理もあるので電材屋を通すのですが、調べたところ信頼できる会社だと判断できたのでオーナーさんと直接やり取りをしました。今後も福岡で案件があればお願いします、という形でつながりは続いています。
他にも、当社ではメンテナンス案件に外注を使うことが多いのですが、別のメンテナンス業者から外注先として使ってもらえないかというお問い合わせもありました。しっかりした会社だったので見積もりを取って、外注先として依頼させていただいています。ホームページがなければこういったつながりはなかったと思います。
子供の頃から「社長」に憧れていた
ー人生や仕事の中で転機となった出会いはありますか?
浦田氏:私にとっては、3人との出会いが転機になりました。まず前職の会社の社長からは社会人としての基礎を学びました。次に現在のサンアイの田北社長との出会いです。「こんな素晴らしい社長がいるんだ」と思わせてくれる方ですね。そして現在の妻と出会ったことです。妻と出会ってから安定した生活ができているなと思います。
ー田北社長との出会いについて、もう少し詳しく教えていただけますか?
私がサンアイに転職したのは4年前ですが、前職で10年ほど働いていたので、転職には慎重でした。転職サイトで見つけたサンアイに応募し、面接で田北社長と一言二言話しただけで「いつから来れる?」と聞かれたんです。
前職の引き継ぎがあるので「2ヶ月後になります」と伝えたところ、「それでもいい」と言ってもらえました。2ヶ月も待ってくれる企業はあまりないと思いますし、約束の日になるとちゃんと覚えていてくれて「よろしく」と言ってくれました。社長の人を見る目は確かだと思います。すごく即決型で、でも的確な判断をする方です。

(左:田北代表、右:浦田氏)
ー田北様にとって印象的な出会いはなんですか?
田北代表:振り返ってみると、子供の頃から経営者である親戚のおじさんたちを身近に見て育ったことが、私の人生の方向性を決める印象深い出会いだったのかもしれません。
最初に就職した会社を半年ほどで辞めて地元に帰ってきた時、親戚のおじさんが「会社を設立したから、そこで働いてみないか」と言ってくれたのです。そこで経営のいろはを学び、自分なりに経営について勉強もしました。その会社は後に買収されることになりましたが、そこでの経験が私にとって貴重な学びの場となりました。
子供の頃から私の周りには経営者の親戚が複数いました。子供心に、彼らの生活ぶりを見て「何不自由ない暮らし、好きなものが何でも買える」そんな姿に憧れを抱いていました。中学校の卒業文集では「社長になりたい」と書いたのを覚えています。特に何の社長になりたいという具体的なビジョンはありませんでしたが、ただ「社長」という存在に魅力を感じていたのは小さな頃からですね。
メンテナンス事業に注力し収益性向上へ
ーこれからの展望について教えてください
田北代表:今後はメンテナンス事業の拡大に力を入れていきたいと考えています。新築工事は建築業者→電気工事業者→消防設備業者という流れで仕事が来ますが、中間マージンが発生してしまうことが多いです。一方、メンテナンスはオーナーさんと直接契約することが多く、収益性が高いのが特徴です。
また、地方銀行との取引から生まれるメンテナンス案件もあります。こうしたつながりをさらに拡大し、安定した収益基盤を築いていきたいと考えています。
<会社情報>
株式会社サンアイ | |
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所在地 | 福岡県福岡市博多区板付1-8-39 |
設立 | 2003年4月 |
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※情報と肩書は取材当時のもの |